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炎桜/えんおう

脳性麻痺のボッボぼくのタッタ体験的小説ブログです。
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障害者が働くと言うこと
「中野君、君が頑張ってるのはわかる。けどなぁ、電話取りも接客もまともに出来ないようじゃ事務はやっていけないんだよ」
−−−−−−−−−<勤労生活>ー−−−−−−−−−

<1>
高校を卒業してすぐに、中野公平はこんにゃく、ところてんを製造している、
有限会社「高橋商店」に就職した。そこで公平は事務を希望した。その理由は、
製造に比べ事務の方が簡単そうだったからだ。それに高校の頃にパソコンを多少習っており、文章作成等はできそうだったからだ。社長もそれを承諾して、彼を事務で使ってくれることとなった。
 
彼は事務のオバさんと一緒に仕事をすることとなった。そのオバさん達は彼に色々と教えてくれた。段ボールやところてんの在庫の確認の仕方やパソコンによる伝票入力の仕方や文章作成等を。オバさんの一人は会社の全ての仕入れ、もう一人は会社の全ての売り上げ管理を担当していた。公平は仕入れ伝票、売上伝票をパソコンに入力して、パソコンで文章作成をしていた。

だが、彼は電話による対応や接客を全く出来なかった。否、させてもらえなかった。それは言語障害のせいで上手く喋れないからであったから。脳性麻痺から起こる全身の震えで、酔っぱらいのように見える彼を見た客が、不愉快に感じるのを避けるためでもあった。

二人のオバさんのどちらも事務室にいない時、彼は電話のベルが鳴るとすぐに
自分の仕事を中断し、二人のオバさんのうち、どちらかを呼びに行かなければなかった。
酔っぱらいの千鳥足のような走り方で。電話のベルが止んでるのがしばしばであった。
接客でも同じであった。彼が事務室に一人でいる時に客が来たら彼は、

「ショッショッ少々、オッオッお待ち下さい!」
その一言をやっとの思いで吐き出すように言い、客を玄関で待たせておいて、
彼は酔っぱらいの千鳥足のような走り方で、急いでオバさん達のどちらを呼んでくるのが
精一杯であった。

伝票入力や文章作成は彼は彼なりに一生懸命にやっていたが、入力ミス、誤字や脱字が少々あって、上司である二人のオバさんに、ほぼ毎日のように怒なられ続けていた
彼がたまたまミスなく仕事しても、それが当然のような顔ををした。事実、それが当然であった。しかし障害を持ってる彼にしてみれば大変な偉業であった、当たり前にミスなく
仕事するのは。

公平が就職して二年後の二月になったばかりの日、社長は自分の部屋に呼び、タバコを吸いながら告げた。
 「中野君、君が頑張ってるのはわかる。けどなぁ、電話取りも接客もまともに出来ないようじゃ事務はやっていけないんだよ」
 公平はクビを宣言されると思って、自分を明らかに軽蔑したような社長の話を黙って聞いていた。
「中野君 聞いてるか?」
「ハッハッはい」
「それで、来月から製造の方に移ってもらおうと思ってるんだが。それが嫌だったら辞めてもらうしかないんだよ」
彼は即座に返事した。
「セッセッ製造で、ハッハッハッ働かせてもらいます。」
「いや、今すぐ答えをださなくてもいいんだ。来月まで時間があるから、来月まで考えてくれればいいんだ」
「はい---」


次に続く

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鈴木豪 | ノベル | comments(0) | -
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