07
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
calendar_bottom
RSS | ATOM | ADMIN

炎桜/えんおう

脳性麻痺のボッボぼくのタッタ体験的小説ブログです。
ENTRY TOP
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク | - | - | -
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
本当のぼっボク
●赤文字はリンクになっていますので、どうぞクリックを!
今日、映画「プレステージ」を観に行った帰りに
七日駅の中にある喫茶店、駅カフェに行ってみました。
で、そこで、アイス紅茶とチョコレートケーキを頼みました。
味はまあまあだったのですが、
感じた事は一つ、周囲にカップルが多く、僕一人ではちょっと.........
そんなわけでそこには十分足らずしかいませんでした。
ああ、彼女欲しいなあ.........

 
鈴木豪 | 徒然 | comments(2) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
07サンデーエッセイ/日常のこと、エトセトラ
 08エッセイへ
09徒然へ
010徒然へ



1.7/1(日)本当のボッボク
2.7/8(日)ゲームに、はまってます
3.7/15(日)巣の温もり
4.7/21(土)頭が朦朧
5.7/27(土>蒟蒻
6.8/5(日)
7.8/12(日)クソ暑い
8.8/25(土)炎桜/雑感事情
9.9/2(日)タバコ
10.9/9(日)海外の障害者
11.9/16(日)神経性・胃炎
12.9/23(日)ファウスト
13.9/30(日)ネットでオムツが
14.10/7(日)おでん缶
15.10/14(日)タイトルマッチ
16.10/21(日)少年犯罪について
17.10/28(日)映画・シッコ
18.11/4(日)心理学
19.11/11(日)大連立
20.11/18(日)忙しい
21.11/25(日)
22.12/2(日)いよいよ
23.12/9(日)iPod
24.12/16(日)今年の漢字
25.12/30(日)来年もよろしく
鈴木豪 | 説明 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
ゲームに、はまってます
●赤文字はリンクになっていますので、どうぞクリックを!

僕は今、とあるゲームにハマっている。
それはどういうゲームかというと只、モンスターを狩るというゲームだ。
最初は会社の同僚に話を合わせる為に買って、やってるだけだった。
でも、今は多分、自分が一番ハマっている。

で、やっていて気付いたのだが、モンスターを斬る時に血飛沫とか出るのだが、
初めてやった時、「ああ.......」と納得した。
何が納得したのか?それは今の少年犯罪(少年犯罪全般なのですが)の低年齢化は
こういうゲームの影響もあるのだろうなあと。

まあ、法律とか家庭環境とかも、勿論あるのだろうが...........


鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
ボクの家族
家族を公平は憎んでいた。何故かといえば、自分のような障害を持った
人間が、一人もいないからだ。

−−−−−−−−−−−−−<家族>−−−−−−−−−−−−−−−−−−

<1家族>

中野公平の家族は父、母、姉が二人、そして、彼の五人家族であった。
彼は末っ子であることに加え、障害者であるために、親達に過保護に育てられていた。
しかし、それは彼自身には迷惑であった。
何故かというと、姉達がそれを妬んで彼を無視するからだ。
それに男と女とでは何となく話が合わなかった。
いや、もしかすると健常者と障害者であるから話が合わなかったのかも知れない。
その代り、親子関係は上手くいっていた。
いや、姉弟関係、家族関係、全てが上手くいっていた。表面上は……。
 
<2父>

公平の父は一種のエゴイストであった。公平が高校受験の時だった、
彼は本当は別な高校を受けたかったのだが、
公平の父は自分の母校が一番だと信じ込んでいた。
その高校に入れば息子、いや、自分が世間に認められるという、そのエゴ
イスト的な思い込みにより息子を無理矢理に受験させた。
その高校に合格するには彼の学力では到底、無理であった。彼は猛然と反対した。
自分の学力では無理であるし、それに自分には他に行きたい高校があることを吃りながら説明した。

しかし、彼の父は無理矢理、自分の母校を彼に受験をさせた。
彼の父は自分の息子だから合格出来ると信じて疑わなかった。が、不合格だった。
それも当然だった、彼自身、その高校に入学したくはなかったし、その高校に合格するほどの学力もなかった。第一、父親に強制されて受験した高校だ、不合格になっても何と
も思わなかった。
むしろ彼自身、それを望んでいた。結局、彼は二次募集で自分
が初めから希望した高校を受験し、合格した。
 
<3罵る父>

公平の父は競馬が好きであった。競馬がある日はコンビニからスポーツ新聞を
買って、研究し、一日一万円くらいだが、女に貢ぐように自分が信じる馬に貢いだ。
ほぼ毎回、当たりもしない癖に。だが、そのせいで家計が切迫するようなこ
とはなかった。彼の父は競馬を好きであったが、狂ってはいなかった。
それはせいぜい、趣味の範囲であった。
 公平の父は酒が弱い癖に毎晩、ウィスキーを飲んだ。しかも、酒癖が非常に悪
かった。その酒癖の悪いせいで、家族をよく罵った。
彼も例外なく罵られた。
「この障害者!」とか「お前なんか生まれなくてもよかったんだ!」とか、そう
いう類の罵声を酔っ払うと、公平の耳にナイフを投げ付けるように浴びせた。
しかし、彼は自分の父親の言葉が理解出来なかった。
彼の耳が悪いせいもあるが、彼の父親自身酔っ払っていて、言葉が支離滅裂でよく聞こえないからだ。
しかし、それでも障害という言葉だけは、彼の耳にも非常によく響いた。
それで彼は自分の父が自分を罵っていることだけは分かっていた。
 
そんな言葉を吐く父親を公平は嫌いだった、いや、憎んでいた。いかに酔っ払
っていても、それだけは許せなかった。
しかし、表面上の父は彼に優しかった。
それで彼も表面上は優しい父を持つ幸福な障害者を演じていた。
 
<4母>

公平の母は、結婚する前からリウマチを患っていた。公平が就職するまでは、
確かに動く度に痛みが襲って来るが、それでも、何とか我慢出来る痛みであった。
しかし、彼が就職して半年くらい経ったある日のことである。
彼の母は自分のリウマチの薬を貰いに、病院に自転車に乗って出掛けた。
その途中の曲り角で自転車同士が衝突した。
相手の女性は何ともなかったが、彼の母はその場に死んだように倒れてしまい、
動けなかった。
その女性は顔が真っ青になって、すぐ、近くにあった公衆電話から救急車を呼んだ。
 
<5母の入院>
公平が職場から帰宅すると、父は自分の妻の急な入院の準備をしていた。
忙しく居間の中を動いている父を、唖然としたように見ている彼に気付くとすぐに、
母が事故に遭い、病院に入院したこと、
また彼の父もさっき病院に行って来たばかりだが、命には別状がないことを手短に説明した。それから、二人は急いで病院に行った。
 
病室には点滴を受けながら、ペッドで横だわっている彼の母がいた。病室で
痛々しそうにして横だわっている母の姿に公平は思わず、目を逸らしてしまった。

母がビデオで観た自分の姿とだぶったからだ。目を逸らした先には母と自転車同
士で衝突してしまった不運な女性が心配そうに彼の母を見つめていた。
全く、この女性は本当に不運だった。公平は自分の母より母と同年配と見られる、
その女性に同情した。
普通の人であったなら、こういうことにならなくて済んだのにと。
彼は廃人のようにベッドに横だわっている母と、
その母に衝突した女性を見比べて思っていた。
 
その後、母は手術をして、一旦良くはなって退院したが、一年後また入院した。
医者が言うには、今度は長年のリウマチのせいで、骨が脆くなっているとのこと
であった。それから、彼の母はずっと入院生活を強いられ、リハビリをしている、
リウマチによる痛みに耐えながら……。
 
<6お母さんは寒いんだから!>

公平の母は、自分だけが良ければいいという人間であった。こんなことがあっ
た、それはある冬である。彼の母は電気毛布を自分だけのために買った。それを
見た彼の上の姉が、「私にも買って」とねだった。
普通の親は、その電気毛布を娘にも買い与えるはずである。
もしくは、その電気毛布を娘に与えるはずである。
だが、彼の母は違った。彼の母がその時に娘に吐いた言葉は、
 「何言っているの! お母さんは寒いんだから!」
 であった。この言葉に上の姉は絶句した。それ以来、上の姉は、母には何もね
だらなかった。
 
<7いちばん上の姉>

公平の上の姉は、何故かは知らないが、自分だけが綺麗だと勘違いしていて、
それを心密かに自慢している女性であった。
弟の目から見れば、確かにそこそこ顔はいいとは思うが、他人に自慢出来るほどには綺麗ではなかった。
しかし、誰もそれを指摘する人はいなかったし、
仮にいても、その指摘を徹底的に無視した。
彼の上の姉はその勘違いのせいで男運が悪かった。
自分だけが一番綺麗だと、勘違いしているせいで、男に度々騙された。
 
二十歳になったばかりの時であった。同じ職場で慟いていた男性と付き合った。
彼女はその男を愛していたし、また、その男にも愛されていると信じていた。
しかし、その男は既婚者であった。ショックだった。
自分か一番綺麗なはずなのに、自分が一番愛されているはずなのに、何故……。
 認めたくないその真実を知った夜、彼女は自分の部屋で左手首を剃刀で切り付
け、自殺を図った。
だが、それは妹に見付かり、未遂に終わった。
しかし、そんなことがあっても彼女は自分だけが、綺麗であるのを疑わなかった。
それが自分の存在理由であったから。
自分を疑うことは彼女にとっては死に等しかった。
 自殺未遂をした後、何人かの男と付き合った(それは辛い経験を忘れるためで
もあった)。
だが、その男達にどんなにプロポーズされても、自分の左手首を見
る度に、彼女は二十歳の頃の悲しく苦々しい経験を思い出して、全てのプロポー
ズを断っていた。

自分のことはいくらでも信じられるのに、恋人はあの日以来全
くといっていいほど信じられなかった。
それらのことが災いして、二十九歳になる今日まで結婚していなかった。
本当は、結婚したかったに違いない。だが、裏切られるくらいなら、
結婚しない方がマシだった、自分の美しさが裏切られるくらいなら!
 
<8二番目の姉>

そんな姉を下の姉は、軽蔑していた。子供の頃から自分を綺麗だと信じ込んで
いる姉を、色々な男と付き合う姉を、心密かに軽蔑していた。だが、まともに家
族の中で話が合うのは自分より三歳上のこの姉であったから、仕方なく弟として
接していた。
 
下の姉は上の姉に比べ、男運は良かったに違いない。それは十九歳で合コンで
銀行員の男と知り合い、その銀行員と恋に落ち、その二年後、結婚したことから  
も分かる。

それまで彼女は恋愛というものは経験したことはなかった。
キスさえしたことがなかった。
相手の銀行員もそうだった。下の姉と付き合うまでは他の女性とは一切、付き合ったことがなかったとか。
そんな理由で相手の銀行員は、下の姉を不器用な彼なりに一生懸命に愛した。
下の姉も健気に彼を一生懸命に愛した。
 
<9甥>

結婚して二年後に彼女は妊娠した。家族は大喜びであった。
特に父親は初めて自分の孫が生まれようとするので、車で十分くらいの彼女のアパートを毎日のように訪ねた。
そんな時、家族でただ一人、彼だけは憂欝だった。
もし、自分のような障害を待った人問が生まれたら……。
そう思うだけでも彼は憂欝になった。
その感情は憂欝というより、恐怖に近いような感じでもあった。
しかし、誕生した子は健常そのもの、の男の子であった。
公平はホッとすると同時に、心のどこかで姉に障害を待った子が、自分の仲開か誕生するのを、心待ちにしていた自分に気付き、自らの一種の残酷さに慄然(りつぜん)とした。
 
誕生した甥を見ると、それは猿のようであった。そんな甥に彼は初めは何の感
情も湧かなかった。だが、初めて自分の甥の頬に触れてみると、彼に対して笑顔
を見せた。彼は少し戸惑った。
心密かに障害者が誕生するように願っていた、そ
んな叔父のために笑顔を見せてくれるとは! 戸惑いもあるが嬉しかった。
本当に嬉しかった。公平はそんな甥が好きであった。少なくとも、姉達に比べれば好
きになれた。
今も彼を疎(うと)んじ続けている、そんな姉達を彼自身も疎(うと)んじ続けていた。

しかし、甥は別である。いくら母親である下の姉とは、仲が悪がろうとも甥
は好きであった。
 
<10日々、煩悶>

こんな家族を公平は憎んでいた。何故かといえば、自分のような障害を持った
人間が、一人もいないからだ。
何故に家族の中で自分だけが障害を持っているのか? 
何故に自分だけがこんな運命を背負っているのか? 何故に家族はこんな
彼の障害と運命を同情はしても理解しないのか? 
公平はこれらが不満でもあり、不愉快でもあった。
しかし、その不満や不快を彼自身の気の弱さのせいで、
今までひと言も誰にも言えなかった。
 だから、彼は日々、家族の中で憂欝であり、孤独であった。
公平はそんな家族を出来ることなら、燃やしたかった。
しかし、そんなことは、決して出来はしなかった。
彼は家族の中で憂欝や孤独を抱える代わりに、その家族に保護してもら
っているようなものだからだ。
確かに、家族を燃やせば自分か抱える憂欝や孤独から、
逃れることは出来るかも知れないが、自分一人だけで生きていく能力が、
皆無に等しい障害者の公平にはそんなことは出来はしなかった。
 
そんな理由で公平は家族の中で、ただ一人、障害者である運命と憂欝や孤独を
抱え、日々、煩悶としながら暮らしていた。

二、家族(完)

●今まで、Upした分は立ち読みトップへ


    
鈴木豪 | - | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
巣の温もり
一昨日、仕事中に使わないリフトの清掃をしていたら
リフトの下から雀であろうか?鳥の巣が出て来た。
それで初めて鳥の巣を直に触った。 
何か、親鳥の温もりみたいなのを感じられた。
しかし、人間は平気で自分の子を虐待とかする輩もいる。
そんな人達に是非、この巣の温もりを直に触って感じて欲しいものだ

    雀
鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
ボクの学校生活
自分をいじめる同級生を、そのいじめから助けてくれない教師を、自分を苦しめる学
校生活を、全て燃やしたかった。

−−−−−−−−−−−−−−−−学校生活−−−−−−−−−−−−−−− 
<1>
 保育園を卒園した後、中野公平は小学校に入学した。小学校から高校の十二年
間は、養護学校ではなく普通の学校に通った。それは親の教育の方針もあるかも
知れないが、彼の障害は養護学校に通わなければならないほどには重くはなかっ
たからだ。

 だが、その十二年間は彼にとってみれば、苦痛の一言であった。小学校、中学
校の九年間は徹底的にいじめられ、高校三年間は徹底的に無視されていたからだ。
 いじめや無視に公平は耐えた。耐え続けた。最初の頃はいじめられたら、すぐ
に担任の教師に言い付けたが、それは全く効果はなかった。
否、逆効果であることが分かった。教師に叱られたいじめっ子は、
その場では大人しく叱られているが、教師から解放されたいじめっ子は彼を益々いじめた。それは教師に叱られた腹いせであり、
教師に自分のいじめを密告した復讐であった。
そのいじめに彼は耐えた。
耐え続けていた。助けてくれたり、慰めてくれる友人や教師がいなくとも、彼は耐えた。学校の全ての生徒の、どんないじめにも! 馬鹿にされようが、
殴られようが、蹴られようが、かつあげをされようが、便器に顔を突っ込まれよ
うが、足に小使を引っ掛けられようが、何もしないで耐え続けた!
 
<2>
 小学校、中学校は彼が歩いていける距離にあった。しかし、彼が最後の学校生
活を送った高校は、電車で二時間はかかる場所にあった。
それで彼は寮に入っていた。
何故、彼がそのような場所を選び、寮に入ったかいうと、自分をいじめる
奴等と家庭内の煩わしさから、何とかして逃れたかったからだ。
それで父が勧める高校を不合格になり(それは彼の学力が足らなかったせいもあるが)自分が元々望んでいた高校に入学した。

<3>
 確かに、高校生活三年間は彼は誰にもいじめられなかった。それはいじめが発
覚すると、停学、退学になる恐れがあったからであろう。
しかし、いじめられなかった代りに彼は徹底的に無視された。
誰も彼に対しては必要最低限以上の口は間かなかった。
もっとも、彼自身も言語障害のせいで喋らないせいもあるが。
 彼は孤独であった。その孤独はある意味、今まで受けた、いじめの中で最も辛か
った。高校の寮でも彼は無視された。
にもかかわらず、財布が盗まれたりしたことがあった。
さすがに彼でも小学校、中学校の時はそんなことは一度も経験がな
かった。それは陰険ないじめだった。
それは肉体的な苦痛とは全く別次元のもので、彼には精神的にとても辛かった。
自殺しようかと真剣に考えた時もあった。
 しかし、公平は十二年間、ずっと耐えた。耐え続けた。自分の障害のせいで起
こるいじめに!

<4> 
 公平は全く勉強は出来なかった。
彼は何故勉強するのかも理解していなかった。
何故勉強するのか? 自分がいじめられている中でさらに勉強しなくちゃならない、
その理由が理解出来なかった。
彼はそんな疑問から、いい加減に勉強をするようになった。
宿題もやってこない方が多かった。
しかし、彼が勉強が出来なくても、宿題をやってこなくても、教師は何も言わなかった。

否、障害を持っている生徒に対し、気を使って何も言えなかったのだろう。
せいぜい軽く注意するだけだった。
決して、叱らなかった。もし、自分のために真剣に叱ってくれる教師が一人でもいれば、

彼も真面目にその教師のために一生懸命に勉強もしただろう。
しかし、障害者の生徒を真剣に教育する教師はいなかったのだ。
ただの一人も!
 
<5>

 小学四年から六年まで毎年九月に鼓笛隊パレードというものに強制的に
出場することになっていた。
障害を持っている彼も例外なく参加させられた。
パートは色々あった。
太鼓、トランペット、旗、バトン等である。
その中で三年間、ずっとたて笛をやった。

否、やらせられた! 本当は何もやりたくなかったが強制的にやらせられた。
手の震えにより思うような穴を指で押さえられない公平は、
放 課後の合同練習でずっと笛を吹く真似ごとをした。
他の同級生達と一緒に学校の校庭をグルグル回りながら……。
  
毎年のパレード当日、公平は休もうかと思っていた。
しかし、特別休む理由が見当たらなかったし、学校からも必ず来るようにと、しつこく彼を含む全生徒に念を押すので、仕方なしに彼も行った。
約3キロの距離を酔っ払いの千鳥足のような足どりで歩いた。
たて笛を吹く真似ごとをしながら、彼は繁華街を歩いている自分に向けられる多くの視線を感じた。
その視線は或いは自分に対してではないかも知れない。
だが、彼は感じていた。否、感じてしまっていた。
自分を憐れむような、軽蔑するような、嘲笑するような、その視線たちを!
 
<6>
 
 公平は色々な仇名を、自分をいじめる同級生から付けられた。酔っ払いの千鳥足のような歩き方で歩くから“酔っ払い”彼が障害を持っているから“ショーガイ”、
そして、こんにゃくのようにブルブルと動いてしまうから。“こんにゃく”
などである。
 そのせいで公平は酔っ払っている人間とこんにゃくが嫌いであった。
しかし彼自身、将来、こんにゃくやところてんを製造する会社に勤務することになるとは、全然予想もしていなかった。
 
<7>

 高校三年生になると、二月から三月の卒業式まで学校に来なくてもいいという
ことになっていたので、こんにゃくやところてんを製造する会社に内定していた。
公平は普通自動車免許を取得しなければいけなかった。
その会社は自動車で十五分の場所にあって、歩きでは到底無理であり、
自転車は彼がこんにゃくのように震え、バランスを崩すから乗れなかった。
仕方なく普通自動車免許を取得するために、自動車学校に通うこととなった。
 
<8>
 免許というものは早くて一ヵ月、遅くても二、三ヵ月くらいで取得するものだ
が、公平は半年もかかった。

何故にそんなにかかったかというと、極度の緊張のためにハンドルを持つ手が震えてしまうからだ。ただでさえ震えてしまうのに---。
 そんな状態で運転すると蛇行運転のようになってしまう。
そんな運転のために半年も免許が獲得できなかった。
それに彼は教官の言う言葉が難聴のために聞き辛かった。
しかも聞き辛い言葉を運転中に言うのだ。彼にはそれを聞き直す余裕はなかった。

運転するのに精一杯であったからだ。
そんな理由で彼はこの学校も苦痛であった。
 
彼がようやく免許を取得したのは、太陽に肌の色を無理矢理に変えさせられる
季節であった。

<9>
 しかし彼は免許を取得しても、必要最低限しか自動車に乗らなかった。
それは彼自身が運転が下手なので、運転をするのが嫌だったからだ。

一番嫌なのは二車線以上の道路を走ることであった。
何故なら彼はスピードを出すのが恐いので、なるべく控え目にして走るのだが、
後続車はそれを急かすように追い越すからだ。
それは障害を持っている彼を馬鹿にするかのようでもあった。それで公平はなるべく一車線の道路を選んで走った。
健常者や誰も避けて通らない日陰の道を歩くかのように---。

<10>

 全ての学校生活は彼にとって、苦痛の一言であった。そんな学校生活に  
公平はいつも卒業することばかりを考えていた。小学、中学時代はいじめ、高校
時代は無視、自動車学校の時は教官の叱責、
このようなことから学校生活から卒業、否、解放されたかった。
そして、卒業することに漠然とした希望を抱くのだが、現実は易しくはなかった。
小学校を卒業するといじめから解放されることを望むが、中学校で益々いじめられ、
高校に入学するといじめがなくなるように望むが、今度は陰険ないじめに変わった。
公平はそんな学校生活を燃やしたかった。

自分をいじめる同級生を、そのいじめから助けてくれない教師を、自分を苦しめる学
校生活を、全て燃やしたかった。
本当に燃やしたかった。しかし、自らの気の弱さのせいで、そのようなことは決して出来はしなかった。
  そんな理由で高校卒業後に公平は託した、託すしかなかった。
自分の運命のこれからを、
こんにゃくやところてんを製造する有限会社「高橋商店」に---。

三、学校生活(完)

●今まで、Upした分は立ち読みトップへ


鈴木豪 | ノベル | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
立ち読みページ
ボクの自主出版の本「炎桜/えんおう」の立ち読みページです。それぞれの章が独立してますので、どうぞ興味のある章から読んで頂いてイイですよ
1.障害全Up
2.家族全Up
3.学校生活全Up
4.勤労生活全Up
6.「恋愛1」全Up
7.「恋愛2」全Up
●「炎桜」をお求めならアマゾンのページ
トップへ・クリック戻る
鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
頭が朦朧
今日は、体調が凄く悪く会社を休んだ。
月曜日は同僚や上司から色々文句を言われると思う。
でも、仕方ない。それが会社という社会なのだから。
本当は何か別なものを書こうと思ったのだが
頭が朦朧としてうまく回転しない.........
トホホである。

鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
ノンカロリー食品
 コンニャク屋の僕は、コンニャクは精進料理の
必需品なので
今週は仕事は忙しかった。

 これからお盆にかけて忙しくなるだろう。
正直、この時期、凄くイヤなのだが仕方ない。
ただでさえ、仕事がキツいのに.........
はあ........もうバテそう頑張るコンニャク男です!!!

変わった料理『糸コン冷やし麺

小説は立ち読みページへ戻る
鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM ENTRY TOP
蒟蒻(こんにゃく)
コンニャク屋の僕は、コンニャクより夏はところてんで今週は仕事は忙しかった。

 これからお盆にかけて忙しくなるだろう。
正直、この時期、凄くイヤなのだが仕方ない。
ただでさえ、仕事がキツいのに.........
はあ........もうバテそう頑張るコンニャク男です!!!

変わった料理『糸コン冷麺

鈴木豪 | 徒然 | comments(0) | trackbacks(0)
ENTRY BOTTOM