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炎桜/えんおう

脳性麻痺のボッボぼくのタッタ体験的小説ブログです。
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死んじゃ駄目だよ
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<3−22> 死んじゃ駄目だよ

「大丈夫?」
「うん」


千里に自分の涙を拭いてもらった公平は、
千里を突き飛ばしたことを謝った。

「サッサッさっきはごめん。痛かった?」
   「ううん、私は大丈夫だけど……。何かあったの?」
「うん、いろいろ」

「……そう、でもね、公平君がどんな辛いことがあったか知らないけど、
「死んじゃ駄目だよ」
「……」

「公平君、さっき私が何でここで働いているか聞いたよね?」
「……うん」死後
      よくこんな脅迫的な看板がありますね
「公平君はユバリ教って宗教団体、知ってる?」

次に続く

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ユバリ教
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<3−23> ユバリ教

ユバリ教……。
彼は千里の口から自分を高校二年の夏休みの時に
勧誘しようとした宗教団体の名前が出てこようとは思いもしなかった。

それで少し戸惑い、
「ウッウッうん、まあ……」
「よく知っているね。もしかしたら信者?」

自分を教わない神なんか信じていない、
いや、神の存在そのものを認めていない彼は、
「信者?」
と訊かれて腹が立った。それで公平は語気を荒げ、

「ジョッジョッ冗談言うな! 何で僕が」
「ゴッごめん」
「それより、ユバリ教と、チッチッ千里さんが、
ここでハッハッ働いていることとどういう関係が?」

次に続く

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<3−24> 癌
「私のお父さん、ガンだったの」
「ガン?」
「それで医者が気付いた時には、もう手遅れだったの」
「そう」
「そんな時、お父さんが何とか助かりたいと思って、
借金までしてユバリ教に入信したの」

「それで、オッオッお父さんはどうなったの?」
千里は少し寂しそうな顔を公平に向けた。

「死んだわ」
「ソッソッそれでその、シャッシャッ借金を返すために
千里さんがここで働いているっていうこと?」

「そう。初めは私は死のうかと思ったわ、
でもね、死んだら何もならないからね。

それに一千万くらいあった借金も、もうすぐ返せるからね」

「あとイッイッいくらくらい?」
「百万くらいかな?」

次に続く

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KISS
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<3−25> KISS 

そんな話をしていたら
千里との四十分が経とうとしていた。
公平は結局、千里に何もしてもらわなかった。

だが、公平は満足だった。嬉しかった。
千里に何もしてもらわなくても、
自分を慰めて、励ましてもらえたのだから。
たとえ、それが金のためであったとしても……。
 
彼が部屋から出ていこうとすると、
「待って!」
千里は急いで自分の携帯の番号を紙切れに書き、

部屋のドアのノブに手を掛けていた公平に手渡した。
「何かあったら電話して」
公平は震える手で千里から紙切れを受け取った。

「アッアッありがとう、じゃあ」

「公平君」
「ナッナッ何?」

その言葉を公平が言い終わるか、終わらないうちに
千里の唇は公平の唇に重なっていた。

そして、生まれて初めてキスをしたその刹那、
公平の中の何かに火が点った……。

再会の章<完>

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ミス、ミス、ミス
<芽生え1−1> ミス、ミス、ミス

相変わらず公平は仕事でミスばかりしていた。
ところてんが入った段ボール箱を落としてしまったり、
糸こんにゃくの日付のシールを間違った方向に貼ってしまったり、

ベルトコンベアの流れについてこれずに、
こんにゃくを段ボールに入れられなかったりしていた。

その度に会社のオジさんやオバさんは
怒りを通り越して呆れたような顔をする。
公平も自分自身に呆れていた。

出来ることならば自分自身のこの障害を燃やしたかった。
公平は誰か相談出来る相手が欲しかった。
だが、公平には誰もいなかった。

相談出来る友人も、教師も、恋人もいなかったし、
親にこの悩みを打ち明けても結局、
「いろいろあるけど頑張れ!」
それらの類の言葉しか返ってこないのは知っていたから。

彼が欲しい言葉はそんな言葉ではなく、具体的な解決の言葉が欲しかった。
自分の障害が壊せるような言葉が。

次に続く
ミス、ミス、ミスのイラストの作者ろっぽんさんの記事


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電話
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<1−2> 電話

しかし、そもそも現実的に考えて、そんな言葉はなかったし、
障害というものは言葉ごときで壊せるような代物ではなかった。
もちろん、そんなことは公平自身が一番良く分かっていた。

だが、竹田千里、自分に商売といえどもキスをしてくれた千里だったら
何か言ってくれるかも知れない。

そう思って彼は千里に電話をした。呼び出し音が八回鳴って、
諦めて切ろうとしたその刹那、
電話

「ハイ、もしもし?」


千里は出ないと思って、諦めていた公平は千里の声を聞いた時、
思わず慌てて、いつもより吃り、

「アッアッアッあのですね、ソッソッその」
「はあ?」
「ナッナッ中野、コッコッコッ」

次に続く

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おでん缶
今日は日曜なので小説の方はお休みし変わりにボクエッセイをお届けします。

僕は秋葉原で有名なおでん缶を前から気になって食ってみたかった。
友人が秋葉原にでも行ったら土産にでも
買って来てもらおうかと思っていた。
ところが、先日、ドライブをしていたら
『秋葉原のおでん缶 300円』
と書かれた紙が貼ってある自販機が!!
正直、この時、僕は
(おおー!!!)
と心で絶叫した。
すぐにクルマから降り、自販機に駆け寄る。
よく見るとおでん缶の横には肉じゃが缶やラーメン缶もある。
一瞬迷ったが、とりあえず、おでん缶を買ってみる。
即、家に帰って食べてみる。
味は、缶にしては結構ウマい。
しかし、気になる事が一つ、缶の味が強すぎる。
これはある意味仕方ない事かも知れないが。

今度は肉じゃが缶でも食ってみるかな?
でも、缶の味、強いなあ。


月曜記事に続く

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会ってくれませんか?
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<1−3> 会ってくれませんか?

「公平君?」
「ハッハッハッはい、そうです。ナッナッナッ中野公平です」

「何? 何か用?」
その口調が少しウザそうに感じたので、公平は黙り込んでしまった。
千里は、それに畳み掛けるように、
「用がないなら、切るよ?」
「チッチッ違うんです。チョッチョッちょっと待ってください」
「何?」
「あの、コッコッ今度会ってくれませんか?」
「はあ?」
「だから今度、ボッボッボッ僕と会ってくれませんか?」

次に続く

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やっぱ、無理?
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<1−4> やっぱ、無理?

「公平君と?」
その声が嫌そうに聞こえたので、公平は諦めたように自虐的に答えた。
「やっぱ、駄目ですよね? ボッボッ僕は、ショッショッ障害者ですし……」

「そんなことないよ」
「いや、そんなに、キッキッ気を遣ってもらわなくても」
「だから! そんなことないって!」
「でも……」
「そんなことないって! 誰も会わないなんて言ってないじやない!」

千里に怒鳴られて思わず公平は、
いつも会社で怒られた時にオジさんやオバさんに謝るような感じで、
「スッスッスッすみません……」
 次に続く



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タイトルマッチ
木曜日の夜、亀田と内藤のタイトルマッチを見た。
正直、僕は亀田三兄弟が嫌いだ。
強いのはいいのだが、何か生意気なのが気に食わない。
特にあの親父。何か勘違いしてる。
というか、マスコミだよな。彼等をあそこまで勘違いさせたのは。
確かに亀田は強い。あの若さであそこまでやると
強いと思う。しかし、それは日本レベルの問題であって、
大体、世界にはもっと強いボクサーがいるし。

で、試合の結果は判定で内藤の勝ち。
スカッとした。内藤、やってくれたと思った。
しかし、タイトルマッチの亀田のボクシングはボクシングじゃない。
あんなのボクシングじゃない。只の喧嘩だ。
負けたら切腹とか言っていたが、切腹はしなくてもいいから
ボクシングそのものから引退しろと言いたい気分だった。



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